バリ島でサッカーの試合を観に行ってみた
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インドネシアのプロリーグ、Liga 1
サッカーにおける東南アジア各国の代表やクラブのレベルは近年どんどん上がっています。
日本がかつてJリーグ創設以降そうだったように、各国で徐々にプロリーグとクラブチームの運営が安定したきたことがその要因として挙げられます。
自分の住むインドネシアでも、プロリーグが存在し、リーグ戦が毎週のように国内各地で開催されています。
インドネシアのプロリーグは1部〜3部まで存在し、トップリーグにあたる1部は「Liga 1(リーガ・サトゥ)」と呼ばれています。
実はこの形態でリーグが開催されているのは2017シーズンが初めてで、それ以前にもプロリーグはあったものの運営が非常に不安定でコロコロとレギュレーションや名称が変更されていました。
2017年からはリーグのスポンサーに「GO-JEK(ゴジェック:バイク版Uberのようなサービス)」と「Traveloka(トラヴェロカ:国内最大手のオンライン旅行会社)」というインドネシアを代表するスタートアップ2社が付き、装いも新たにそのスタートを切っています。
※2019年12月追記
2019年シーズンからはメインスポンサーがEC大手のショッピー(Shopee)に変わり、リーグのロゴもオレンジ色に変わりました。
2017年シーズンは以下の18チームがLiga 1に所属しています。
チーム名称 | 本拠地 | スタジアム |
---|---|---|
アレマFC | マラン(東ジャワ) | スタディオン・カンジュルアン スタディオン・ガジャヤナ |
バリ・ユナイテッド | ギャニャール(バリ) | スタディオン・カプテン・イ・ワヤン・ディプタ |
PSバリト・プトゥラ | バンジャルマシン(東カリマンタン) | スタディオン・トゥジュブラス・メイ |
バヤンカラFC | ブカシ(西ジャワ) | スタディオン・パトリオット・チャンドラバガ |
ボルネオFC | サマリンダ(東カリマンタン) | スタディオン・スギリ |
マドゥラ・ユナイテッド | パムカサン(東ジャワ) | スタディオン・ゲローラ・ラトゥ・パムリンガン |
ミトラ・クカールFC | クタイ・カルタヌガラ(東ジャワ) | スタディオン・アジ・インブット |
ペルセグレス・グレシック・ユナイテッド | グレシック(東ジャワ) | スタディオン・ゲローラ・ジョコ・サムドロ |
プルセラ・ラモンガン | ラモンガン(東ジャワ) | スタディオン・スラジャヤ |
プルスル・スルイ | スルイ(パプア) | スタディオン・マローラ |
プルシブ・バンドン | バンドン(西ジャワ) | スタディオン・ゲローラ・バンドン・ラウタン・アピ スタディオン・スィ・ジャラク・ハルパッ |
プルシバ・バリクパパン | バリクパパン(東カリマンタン) | スタディオン・ガジャヤナ スタディオン・バタカン |
プルシジャ・ジャカルタ | ジャカルタ(西ジャワ) | スタディオン・パトリオット・チャンドラバガ |
プルシプラ・ジャヤプラ | ジャヤプラ(パプア) | スタディオン・マンダラ |
PS TNI | ボゴール(西ジャワ) | スタディオン・パカンサリ |
PSMマカッサル | マカッサル(南スラウェシ) | スタディオン・アンディ・マッタラッタ |
スメン・パダン | パダン(西スマトラ) | スタディオン・ハジ・アグース・サリム |
スリウィジャヤ | パレンバン(南スマトラ) | スタディオン・ゲローラ・スリウィジャヤ (スタディオン・ジャカバリン) |
西はスマトラから東はパプアまで、東西に広く散らばるインドネシアの島々にプロチームがあることがわかります。
ちなみに、最も西にあるスマトラ島のパダンから、最も東にあるパプアのジャヤプラまでは直線距離で約4,500キロ、東京を起点にするとバンコクまでの距離とほぼ等しい距離になります。
つまり、通常のリーグ戦で、Jのクラブが東南アジアに遠征する程度の距離の移動を毎回強いられる、というある意味過酷なリーグです。
バリ唯一のプロチーム、バリ・ユナイテッドの試合を観戦!
2017年6月9日、
Liga1・2017年シーズン第10節、バリ・ユナイテッドvsバヤンカラFCの試合を観に行ってきました。
バリ・ユナイテッドのホームスタジアム「スタディオン・カプテン・イ・ワヤン・ディプタ Stadion Kapten I Wayan Dipta」はギャニャールの町の中心から少し西側(ウブド寄り)にあります。サヌールあたりからだと車で20分といったところ。
試合開始30分前にスタジアムの周りに着くと、車とバイクがぎっしりで駐車できるスペースが全く無いほどの混雑ぶり。ウロウロしてやっとバイクの駐車スペースを見つけて、いざスタジアムへ。
スタジアムの周辺にはマフラー、ユニフォームなどのグッズや、ナシチャンプルやサテを売る露店がいっぱい出ているので、早めに来ていろいろ調達するのも良いかも。
今回はマフラー(30,000ルピア)を購入。ひょっとすると交渉すればもっと安かったかもと後からやや後悔。
チケット売り場は数カ所ありますが、基本的にはメインスタンドとバックスタンドの下のゲート前の売り場で購入します。
メインスタンドはVIPエリアで150,000ルピア、バックスタンドは35,000ルピアと激安。
チケットは音楽フェスのような一旦付けると取れないリストバンド方式で、それに付いているバーコードをスキャンして入場するなかなかのハイテクなシステムです。
ゲート前でペットボトルや瓶の飲み物もたくさん売っていますが、これらは持ち込みできず、ゲートで待機している係員に有無を言わさず中身をビニール袋に移されます。
階段を上がるとスタンドへ。この階段がちょっとおしっこ臭いのが難点ですが、気にせず上に上がりましょう。
収容25,000人のそれなりに大きなスタジアムが、まさかのほぼ満員!
正直いって、ここまでの人数が金曜とはいえ平日夜の、しかも21:30キックオフというやたら遅い時間の設定にも関わらず集まっているとは思いませんでした。
ゴール裏にはぎっしりとウルトラスが陣取っています。
声量はヨーロッパのような野太い感じで、かつJリーグのように太鼓を使ってリズミカルにチャントを歌うという、うまく融合したまさにいい感じの雰囲気を作りだしています。
バリ・ユナイテッドのアンセムと思われる歌をスタンド全員で歌い、いよいよ試合開始。
試合は開始2分でアウェーのバヤンカラFCが先制。ペナルティエリアすぐ外で浮き球をダイレクトで打った美しいゴールが決まりました。
前半はバリ・ユナイテッドが60%近くボールキープする展開になるも決定的なシーンは特に迎えられずに前半終了。
後半は再びスイッチの入ったバヤンカラが圧倒し、バリ・ユナイテッドは後半アディショナルタイムに1点を押し込みますが結局1-3で試合終了。
勝ち点1差での上位対決はバヤンカラが制して3位浮上、逆にバリ・ユナイテッドは5位に転落となりました。
とはいえ、まだまだリーグ序盤戦、今後のバリ・ユナイテッドの戦いをしっかり見ていきたいと思います。