コロナ渦での帰国・ジャカルタ→東京羽田編
今回はバリ島からの帰国、ジャカルタ→東京羽田編です。
前回のバリ島→ジャカルタまでの顛末はこちら
ジャカルタ・スカルノハッタ国際空港にて
ジャカルタ・スカルノハッタ国際空港発着の日本便はガルーダ・インドネシア航空、日本航空、ANAの3社が飛ばしていますが、すべてターミナル3に集約されています。
2020年8月現在、ガルーダは東京羽田と大阪関空、日本航空とANAはいずれも東京成田へ飛ばしていますが、週1〜3便程度に減っています。
ANAの成田便はジャカルタ発が早朝なのでバリ島からの乗継には使いづらいですが、ガルーダと日本航空はジャカルタ発が夜間帯なのでバリ島からの同日乗継が可能です。
ただ、帰国後に自宅などへ公共交通機関が使えないことを考えると、都内の西側や神奈川の方は羽田に帰ることができるガルーダ便を選択するほうが楽かもしれません。
今回筆者はガルーダの羽田便への乗継を選択しました。
チェックインとボーディングパスの受取はデンパサールで済ませているので、出発フロアではなんの手続きもなくそのまま国際線出発口へ向かいます。
ここでは何の健康チェックなどもなく、セキュリティチェックと出国手続きは至って通常通り行われます。
どちらもガラガラなので、一瞬で終わります。
出国手続きは外国人ブースがひとつだけしか開いておらず、係官が暇そうにスマホをいじり倒していて、自分が前に立っているのも最初気付いていない始末。
出国手続きが終わると中2階にあるガルーダのラウンジへ。
建物に並行した横長のラウンジで端から端までが遠く、空調が弱いのでやたら暑いのであまり好きではないラウンジですが、それ以上に時間を潰せるものが何もない空港なのであるだけありがたいといった感じ。
普段はこの時間ならそれなりに混んでいるラウンジですが、さすがに今回はガラガラ。
それもそのはず、利用対象になる便が3便(エティハド航空のアブダビ便とアシアナ航空の仁川便)しかなく、ガルーダの羽田便は唯一の23時台の便だったため、最終的には自分ともうひとりしか利用客がいない状況でした。
食事は一応ニンジンがやたら入ったミーゴレンと白飯、サンドウィッチ、サラダのブッフェはありました。
本来ならおかずがもう2〜3種類と、自分でスープ調合ができるミーアヤムかバクソのブースがあるのですが、それは撤去されていました。
結果ここで3時間ほど時間を潰して、23:20ごろにボーディングのアナウンスが入りました。
GA874便でジャカルタ→東京羽田
一応ゲート前のレストランが一軒開いていたので水だけ買おうか迷いましたが、ガルーダの日本便は乗ったらすぐにAQUAの小ボトルをくれることを思い出して買うのはやめました。
ゲートは10番でしたがそこには機材はなく、ゲートから階段を降りた下の通路を延々歩かされ、国内線側までの誘導されてようやく搭乗。
機材はガルーダ・インドネシア航空の最新機材で、初号機導入時に当時の社長が貨物室を使って密輸(に仕立て上げられた陰謀説が有力)をして更迭されるといういわくつきの、エアバスA330-900neo。
個人的には最新鋭機材は乗るとテンションが上がりますが、最新機材ではあるものの従来機とさほど変化があるわけでもないので微妙なところ。
従来のA330-200/300はガルーダがもともと多用している機材で、パイロットのトレーニングも最小限で済むことからA350や787シリーズを新規導入するよりもA330-900neoの導入は理に適ってはいますが...イマイチテンションが上がりません。
結局乗客は15人程度で、ボーディングは一瞬で終了。
配列は2-4-2で、4席部分は真ん中の2席を利用不可としているようでした。
ほどんどがジャカルタかインドネシア在住の日本人で、3人ほどインドネシア人も搭乗していました。
ゲートを離れたのはほぼ定刻どおりだったものの、ターミナル3と反対側の滑走路まで移動したため30分近く要してようやく離陸。
離陸後しばらくして、例によって何らかのペーストが挟まったパン(2回目)と水が配られ、そのあとソフトドリンクのサービスもありました。
天候の理由からかフィリピンを迂回するルートを取ったこともあり、7時間29分と普段よりも長い所要時間で東京・羽田空港に着陸。
東京・羽田空港 第3ターミナル(旧国際線ターミナル)にて
着陸前に検疫に提出する書類が2種類と、普段通りの税関申告書が配られていたのでそれは予め記入していましたが、着陸後に書類が足りていないアナウンスがあり、もう1枚書類が追加されました。
結局ゲートに着いてから30分ほど機内で待機になるのですが、着いてすぐに後ろに座っていた乗客が出口方面に集まってしまい、ソーシャルディスタンスもへったくれもない状態で待つことに。
どうせ降りてから検査ですぐ帰れるわけじゃないのに、なんでそんなに我先に降りたがってるのか理解不能でした。
降機直前に検疫所からアナウンスが入り、
「昨日(7月29日)より、羽田空港での検査が従来のPCR検査から唾液採取による抗原検査になった」とのこと。
これは前日にも情報は入っていた通りで、鼻に棒を突っ込む必要がなくなったことと、検査時間の大幅な短縮が可能になるとのことで非常に朗報だったのですが、その代わり自宅へ帰る人も検査結果が出るまで空港待機が必要になり、新しい検査方法のため具体的にどのぐらい時間がかかるのかはまだデータが取れていないのでわからない、ということでした。
降機後、使っていないゲート前を利用したエリアに誘導され、まず係員から説明を受けて、検査へ進みます。
その際に機内で記入した、「入国される方へ検疫所からお知らせ」「申告書」「質問票」を提出し、識別のためのステッカーを用紙に貼られ、検査へと進みます。
検査場では試験管を手渡されて、選挙のときの記入ブースのような仕切りのあるところで唾液を試験管の線のところまで入れるように指示されます。
使い捨ての漏斗があり、それを試験管の上にセットしてぺっぺやるわけですが、思いの外出ないもんです。
無理やり絞り出そうと思ってふとブースの仕切りを見ると、梅干しの写真が貼ってあったので、それでもう一瞬です。
日本人以外に効果ねえだろコレ、と思いましたが、外国人の入国が原則拒否となる今はこれでいいのか、なるほど、と思いつつ、検体を提出。
その後はひたすら待ちになります。
待機場所は検査場と同じゲート前の待合スペースで、自販機、トイレ、ベンチにコンセントとUSBソケットがあり、空港内の無料Wi-Fiも利用可能です。
今回は他の便と到着が被っていなかったこともあって結果は1時間ほどで出ました。
結果は陰性で、「入国される方へ検疫所からお知らせ」が陰性のステッカーを貼られで返却され、ピンク色の「COVID-19指定地域滞在歴あり」と書かれた紙を渡されます。
これを持っていれば空港内で検査を受けた証明になり、一応自宅待機の14日間が終わるまで捨てずに持っておく必要があります。
ただ、ここで割とびっくりしたのは、自宅待機14日間は「到着日(帰国日)の翌日から起算して14日間」で、到着日を含めて実質15日間であるということ。
今回は入国が7月30日だったので、7月31日から8月13日までが対象で、8月14日午前0時を以って解除となる、ということになります。
その後はいつもどおりで、入国審査(自動ゲート)と預け荷物の受取に進みます。
預け荷物はとっくに出てきていて、到着便とターンテーブルの番号が表示されたディスプレイから当該便が消えてしまっていたので地上スタッフにどこに荷物が置かれているか聞く必要がありました。
荷物はひとまとめにされて、ANAのスタッフさんが荷物番をしてくれていました。
最後に税関を通り、やっと解放となります。
こんながらんとした羽田の国際線ターミナル(4月から第3ターミナルに名称変更されています)の到着フロアは初めて見ましたが、タリーズも売店も開いていて、ちょっとびっくりしたのは狭い喫煙所も開いていたこと。
この後は公共交通機関を使わずに自宅へ帰るか、宿泊場所に各自向かうことになります。
やっとの思いで自宅に帰って、最初に食べた餃子の王将よくばりセット(勝手に命名)は最高でした。
この情報は2020年7月29日から30日にかけて、自身の体験をもとに出来るだけ正確・詳細に執筆していますが、各地の状況や対応は予告なく変わることが予想されます。
必ずしもこの通りになるとは限らないので、あくまで大まかな流れを参考にしていただければ幸いです。