【2020年版】バリ島でビザ延長手続きをしよう!
バリ島を含む、インドネシア国内に1ヶ月以上滞在したい!という場合、避けて通れないのがビザの延長手続き。
バリを含むインドネシアでは、通常の旅行(観光)で入国する場合30日間以下の滞在の場合日本のパスポート所持者であればビザ取得は免除されています。
そのため短期ではあまり意識することはないビザ問題ですが、31日以上滞在する場合は以下のどちらかの手続きをとる必要があります。
1:最初の入国時に到着ビザ(Visa on Arrival)を取得し、期限前に延長する
2:ノービザ入国をして、30日が経過する前に一旦出国して再入国する
今回は上記1のパターン、延長する場合についての手続きについてご紹介します。
2020年7月9日現在、バリ島を含むインドネシアに既に滞在している外国人についてはビザ・滞在許可の種類に関わらず無期限での滞在延長が認められています。
入国管理局での延長手続きも不要で、自動的にEmergency Staying Permitが付与され、出国時にオーバーステイの罰金を請求されたり、罰則を受けることはありません。
ただし、この措置はいつまでと明確に決められているわけではなく、「valid until the Covid-19 pandemic is over」という曖昧な設定なので、規定が突発的に変更(ある日突然に〜日以内に要出国という指示が出る等)となる可能性がありますのでご注意ください。
出入国関係の情報はFacebookやWhatsappを通じてフェイクニュース(hoax)も多く出回るため、情報の真偽の判断は慎重にしてください。
原則として、各地域のKantor ImigrasiのFacebookページとInstagramアカウント、または日本大使館・領事館からの直接の情報以外は必ずソースの確認・裏付けだと思ってください。
2020年7月13日追記
7月12日にインドネシア移民総局・入国管理局から発表があり、現在適用されている「Emergency Staying Permit(ITKT)」の効力を7月13日をもって停止し、入国時点で適用された滞在許可に応じて今後取るべき行動が発表されました。
VOAなどを取得せずビザなしで入国した場合(本来は30日滞在までで延長不可の場合)は7月13日から30日以内の出国が必要で、延長は不可、滞在を延長したい場合は一度出国し再入国が必要です。
VOAを取得し入国した場合は7月13日から30日以内に1度延長(30日追加)が可能で、延長しない場合は7月13日から30日以内の出国が必要です。ただし、Emergency Staying Permitが有効になる以前に既に延長処理をしている場合(滞在31〜60日目以降に適用となっている場合)は延長の対象にならず、7月13日から30日以内の出国が必要です。
尚、今後は上記条件に合致しない場合のオーバーステイ罰金等は厳格に適用することとなっていますので、現在適用になっている滞在許可を必ず確認してください。
Contents
手順通りいけば難しくない、ビザの更新
「ビザの更新」というとなかなか慣れない手続きなので戸惑う方も多いと思います。
インドネシア(特にバリ)特有ののらりくらりなお役所仕事にイラつくことはあるかもしれませんが、手順自体はそれほど難しいものではないので気楽にいきましょう!
最初の入国時
31日以上滞在する予定でバリ・デンパサール国際空港に到着したら、入国審査ホールで必ず「VISA ON ARRIVAL」のカウンターへ。
ここで到着ビザ(VOA)を取得します。
本来日本のパスポートがあればビザは不要ですが、これは30日以内の滞在の場合だけ。
延長を前提とする場合はここでVOAを取得しておく必要があり、これを怠ると30日以内に出国が必要です。
到着ビザは35USドルで、USドルのほかルピアやユーロでも支払いは可能です。
ただし、公式にはUSドル払いが基本で、他の通貨で支払う場合はカウンターの上に置いてあるレート換算表に従って払うことになりますが、レートはかなりざっくりしているので注意。
(ルピアがUSドルに対して下落している時は、ルピア払いの場合Rp.500,000を超えることもあり)
このカウンターではレシートが発行されるので、パスポートに挟んでおきます。
そして、入国審査(IMMIGRATION)のカウンターへ進みます。
ここでひとつ得することのは、外国人は通常「FOREIGNER」の列に並ぶ必要があるところ、このレシートがある場合は向かって右側にある「VOA/KITAS/KITAP」の列、つまり居住者のレーンに並ぶことができること。大抵の場合はこちらのほうが圧倒的に空いているので、早めにここをクリアすることができます。
入国審査の際はパスポートに到着ビザのシールが貼付されます。大体1ページの1/3ぐらいの大きさ。
これが貼られてあることで、「30日間までの滞在」と「31日目以降の滞在を申請する資格」が得られます。
ビザ延長手続きをしてみよう!
バリに来て15日ほど経ったら、そろそろ延長手続きの準備をしましょう。
「え、15日?30日でいいんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、手続き自体に早くても1週間、平均で10日ほどかかるので、入国15〜20日後でも結構ギリギリだったりします。
ちなみに延長手続きは入国後いつ行ったとしても「入国から30日+延長30日」になるので、時間のあるときに早めに手続きしておくほうが良いです。
ビザの延長に必要なもの
ビザ延長に必要なものは以下の通り。全部揃っていることを必ず確認してください。
- パスポート原本(到着ビザのシール貼付済み+空欄ページが残り3ページ以上あること)
- パスポートの顔写真ページのコピー(※1)
- パスポートの到着ビザ(VOA)シールのあるページのコピー(※1)
- 最初の入国日から60日以内にインドネシア国外に出発するフライトのEチケット控えのコピー(※2)
- お金(500,000ルピア)
- 黒インクのペン(ボールペンがベスト)
※1:提出は1枚だけですが、念のため2枚取っておいてください。コピーは出入国管理局でも可能。(1枚Rp.500)
※2:インドネシア国外に出るのが必須なだけで、日本に帰国することは必須ではありません。シンガポールやマレーシア行きでもOKです。
いざ出入国管理局(イミグレ)へ!(1回目)
延長手続きは出入国管理局、KANTOR IMIGRASI(カントール・イミグラシ)で行います。
在住日本人はここのことをほぼ100%「イミグレ」と呼びますので、ここでもそのように書きます。
バリ島のイミグレは、デンパサール(レノン)、クタ・スラタン(ジンバラン)、シガラジャの3ヶ所で、滞在している場所によって管轄が異なるので注意。
例えばウブド・サヌールなどに滞在している場合はデンパサールのイミグレ、クタ・スミニャック・ヌサドゥア・ジンバランなどに滞在している場合はクタ・スラタン、になります。
ここでは主にデンパサールのイミグレでの延長手続きを例に紹介しますが、手続き自体は原則他でも同じです。
デンパサールのイミグレへの行き方はこちらの記事で紹介しています。
必要なものが揃ったら、いざイミグレへ出向きましょう。
先に言っておくと、延長手続きには計3回の出頭が必要です。
1回目は必要書類とパスポートの提出、2回目は簡単な面接・写真撮影・指紋採取、3回目にパスポートを受け取って完了、となります。
1回目と2回目の出頭で大事なことは、とにかく朝イチで行く、ということ。
役所なんてどの国もそんなものですが、とにかくのんびりしているので混んでいると最悪その日のうちに手続きできなくなります。
1回目と2回めは整理券順での受付になるので、遅い番号だとランチ時間を挟んで待たされることもあるのでかなり時間を無駄にします。
延長申請の手続き可能な時間は、
月曜から木曜:8:00〜14:00(12:00〜13:00はランチ休み)
金曜:9:00〜14:00(11:30〜13:00はランチ休み)
となっています。
午前の捌ききれない分が午後にまわる上に受付自体しない場合もあるので、午後イチ、という選択肢はあまりオススメしません。
朝早いのでしんどいですが、8時までに行って、開いたらダッシュで順番待ち、というのが結果時間を無駄にせずに済みます。
外国人窓口は正面入口ではなく、少し手前の入り口から入ります。
入るとすぐ左手にタッチスクリーンの発券機があります。
画面にボタンが2つ出ていますが、Aと3桁の数字が書いてある上のボタンを押します。
すると、その番号のチケットが発券されるので、呼ばれるまで待ちましょう。
正面のカウンター(A)が最初の手続きカウンターです。
番号を呼ばれて、ディスプレイに自分の番号が出たら、番号札を提出しましょう。
簡単な英語で自分がどこに滞在しているか(Where do you stay?のような感じ)聞かれるので、滞在している場所の地名を答えましょう。
ちなみに、ここで管轄外だと、管轄の事務所へ行くように言われます。
管轄内であることが確認できると、ピンクのフォルダと、申請用紙2枚を渡されるので、一旦カウンターを離れてこれらにすべて記入をします。
外国人向けの書類にも関わらずインドネシア語でしか書いていない項目があるのがネック、というか意味の分からないところですが、すべて記入していきましょう。
パスポートのコピー(顔写真ページとVOAが貼ってあるページ)と、出国するフライトのEチケット控えがもしこの時点で無い場合は、一旦外に出て、敷地の奥に進みます。
奥にコピー屋とワルン3軒があり、一番手前のワルンではスマホからメールでデータを送ると印刷してくれます。
書き終わったらカウンターに戻って、パスポート原本、用意した各種コピーと併せて提出します。
カウンターに戻るときにこのタイミングでは番号も何もなく、次以降の人が番号を呼ばれて立っていたりしますが、躊躇せず行ってしまってOKです。
(その人が終わったら次の番号が呼ばれる前にパッと出してしまいましょう)
ここでざっとチェックが行われ、記入漏れがあればその場で書き足します。
問題なければすべて回収されるので、一度すぐ後ろの待合スペースに下がって、名前が呼ばれるまで待ちます。
最初のカウンターの右にある小さなカウンターから大体5〜10分程度で名前が呼ばれるので、呼ばれたらそこで受付証明書を受け取ります。
これには次の出頭日と時間がスタンプされているのと、延長代金の支払い申請証、最終的なパスポート引換証になります。
次回出頭日は大体2〜5日後あたりに設定されていることが多いですが、混み合う時期はもう少し先になることもあります。
以前は支払いは2回目の出頭時でしたが、2018年頃から2回目までならいつ支払ってもOKになりました。なので、もうこの時点で払っておくほうが楽です。
建物の向かいの待合所の中にPOS INDONESIA(インドネシア郵便)のオレンジ色のバンが止まっているので、そこのカウンターで延長代金500,000ルピアの支払いをします。
レシートが先程受け取った証明書にホッチキスで止められ、返却されるのでこれは次回までなくさず保管しましょう。
これで1回目の手続きは終わりです。お疲れ様でした。
え、また行くの?2回目のイミグレへ
2回目の出頭日が来たら、今回は絶対に朝イチに行きましょう。1回目は少し遅くてもまだ待ち時間は少なくて済むのですが、ネックはこの2回目。
2回目の流れは「Cカウンターで番号受取、面接・写真撮影・指紋採取」だけなので手続き自体は楽ですが、この順番待ちが異常に時間が掛かります。
とにかく朝イチで行って、できるだけ若い順番待ち番号をもらう、というのが何よりもこの日の最大のミッションです。
まず、1回目の時に受け取ったレシート付き証明書をCカウンターに提出して、Cと3桁の数字が書いてある番号札を受け取ります。
待ち時間の目安として、20以上の待ちなら2時間以内、30以上の待ちなら3時間、40〜50なら諦めようかな...という具合。
あまりにも長くなりそう、待っても結局ダメで翌日以降、となりそうなときはCカウンターで番号札を返して、元の証明書を返してもらいましょう。
待合スペースも大体の場合はベンチが足りていないので、外に出るのも良いかもしれません。
大体掛かる時間は読めるので、この間に近くにランチしに行ったりも良いと思います。ただ、番号が過ぎてしまわないように注意。
番号が呼ばれたら、発券機の左わきにあるドアを開けて中に入ります。
すると審査官に名前を呼ばれるので、デスクの前に座ります。
この後は大抵事務的に事が進み、写真を撮って、指紋を採って、滞在理由(ホリデー、バケーション、等でOK)を聞かれて、終了。
待ち時間が何だったのかというぐらいあっさり終わります。
終わるときに、パスポート受取の日時がスタンプされた証明書(1回目にもらったものにさらにスタンプが押されただけ)を受け取って、2回目は終わり。
お疲れ様でした!
パスポートちゃんとの再会!(3回目)
大体2回目の待ち時間の長さがトラウマになりますが、3回目はほぼ待ち時間もなくすぐ終わるのでご安心を。
パスポート受取は2回目から約3〜5日後、午後(14:00以降)に指定されることが殆ど。
(ちなみに、申請可能時間が14:00までと上に書きましたが、あくまでこれは「申請可能時間」であって、開いている時間、ではありません。)
3回目は至ってシンプルです。
証明書を持って奥の部屋のCカウンターへまっすぐ向かい、これを提出します。
すると大抵は5分以内には名前を呼ばれ、受取のサインをノートに書いて、目視で顔写真と実物の顔を確認されたら、しばらくお別れしていたパスポートを返してもらえます。
これで手続きは終了、本当にお疲れ様でした...
インドネシアのビザ延長で注意したいこと
まず注意しておきたいのは、到着ビザも延長も、「1ヶ月」ではなく「30日」であるということ。
これは本当によく間違えやすいです。
例えば7月20日に最初の入国した場合、1回目の期限は30日後の8月19日、延長後の期限はさらにその30日後の9月18日です。
さらに厄介なのは、法律上は「この日までに出国する必要がある」という解釈ではあるものの、最終的にインドネシア国内の空港の出国審査カウンターを最終日の23:59までに通過すれば良いのか、フライト自体がこの日の23:59までに出発する必要があるのかは判断が難しいところです。
本来は前者で良いはずなのですが、後者と解釈されてしまうことが稀にあるようです。
注意したいのが、ガルーダ・インドネシア航空のデンパサール発→東京/成田行きと大阪/関空行きのフライトで出国を予定している場合。
この2便は0時(深夜12時)台の出発のため、出国審査カウンターを通過するのは出発の前日23時頃になり、この日が30日後(延長後は60日後)でも本来は問題ないはずです。
ただ、出国審査がこの時間は異常に混んでいることが多く、運悪く通過するのが0時以降になってしまうことも十分考えられます。
また、遅延などでチェックインカウンターが開かず、出国審査へ向かうのが0時以降になる、という可能性も無くはありません。
そうなると、通過日時(スタンプの日時)が31日目になってしまい、1日オーバーステイとなります。
オーバーステイは1日あたり1,000,000(1juta)ルピアの罰金で、その場での現金支払いが必要になり、払えない場合は出国できず、拘束されることになります。
このあたりはすべて出国審査官の裁量になってしまうので、そう判断されてしまうと(それが正しいのかどうかはさておき)、文句も言えない状況になってしまいます。
こういったこともありますので、できるだけ出国予定日は29日目(延長後は59日目)までにしておくことをオススメします。
最後に
手続き自体はこれまで紹介してきたとおりですが、インドネシアは頻繁に法律やルールが変更になる国です。
できるだけここでは最新の情報に基いて掲載をしますが、追いつかない場合もありますのでご注意ください。
大抵の場合は上記のとおりにスムーズにコトは運びますが、もし滞在目的が(仕事や留学など)観光でない場合は必要なビザを予め最初の入国前に取得しておきましょう。
ここでご紹介しているのはあくまで「観光・旅行」が目的のビザの延長です。バレることはないと思っていても意外なところからボロが出たりするものです。
もし不法滞在であると認識されてしまった場合、即刻罰金刑、最悪の場合国外退去や一定期間の入国禁止などの措置が取られることがあります。